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「異文化理解」講師体験記

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「異文化理解」講師体験記

握手とキスで教室の雰囲気を変える

ルーマニア出身の私にとって、この異文化理解プログラムはかけがえのないものといえます。正直に言うと、私は日本に来るまで「ルーマニア人である」ことを恥ずかしく思っていました。それには主に二つの理由があります。

一つ目は、国内のみならず国外でも広げられてきたマス・メディアによる母国のイメージは、決して誇らしく思えないからです。もう一つの理由は、私が望んでいるルーマニアと現在のルーマニアの在り方が程遠いからです。この気持ちは、決して私の個人的な思いではありません。(残念ながら、未だに極端な場合は、ヨーロッパで活動するルーマニア人が、時には自分の出身国はルーマニアではなく、例えば「イタリアだ。」と言うこともあります。)

しかしながら、地球の裏側にある日本にまでそのルーマニアの悪いイメージが伝わりにくいことから(あるいは、ルーマニアに関する情報が乏しいお陰かもしれない)、日本に来てから私は、ルーマニア人であることを隠す必要を一度も感じませんでした。したがって、出身国を問われるたびに、小声で「ルーマニアです。」と答えています。

しかも、異文化理解プログラムにかかわるようになってからは、少しずつ自分が変わってきていることに気づくようになりました。人前で母国や自分のことについて話す機会が増えたことで、自分の国の良いところと悪いところを見つめ直し、他人(メディアなど)に押し付けられたイメージではなく、自ら母国や文化についても理解できるようになりました。

したがって今は、「ルーマニア人」であることを誇らしく、大声で言えるようになりました。同時に、良いところを見るだけではなく、悪いところを無視せず理解し、直す試みも母国に対する愛の象徴であると考えるようになりました。

日本に居ながらにして自分に何ができるかと考えるとき、まずは一所懸命に頑張っている、元気で真面目な自分の姿を見せることではないか。それが良いルーマニアのイメージの拡大に貢献するであろうと思うからです。

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握手とキスで教室の雰囲気を変える

『留学生が先生!』教育プログラムは、私にとっては一生の特別な機会です。このプログラムに参加したのは2年ほど前ですが、初めのころは日本語が上手に話せず大変でした。でも、1回目の出講を小学校で行ったときに、私の話を聞いてくれる子どもたちの目の好奇心の輝きに気づきました。それが、日本語をもっともっと勉強しようというモチベーションになりました。そして、その後のそれぞれの出講は、ユニークな経験になっています。

時々、とても静かな生徒たちが、素直にちゃんと話を聞いてくれます。また時々、とても元気な生徒たちが、私が何かを見せたり言ったりすると、生徒たちは「えェッ!」、「すごい!」と大声をあげます。このように、毎回が新しいサプライズです。

中でも、一番感動したのはある学校で、私の話が終わった後の質問の時間に、一人の男子生徒が手を挙げました。私は「何でしょうか。」と聞いてみると、彼は「Manao ahoana tompoko. A faka maka saryaminao izaho azafady?」と言いました。これはマダガスカル語で「おはようございます。一緒に写真を撮ってもいいですか?」という意味です。彼はどこで調べたか分かりませんが、とにかく頑張って調べてくれたに違いありません。私は感動し、喜んで彼と一緒に写真を撮ってもらいました。このような経験は、『留学生が先生!』教育プログラムを抜きには、彼にとっても私にとって、一生あり得なかったことでしょう。

私は出講するたびに「自分の国を大切にしながら、他の国にも興味をもってください。そうすれば、私のように良い経験ができますよ。」と伝えています。このメッセージとマダガスカルの話が、少しでも日本の子どもたちの心の中に残ってくれれば幸いだと思います。

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握手とキスで教室の雰囲気を変える

日本の小・中学校へ行き、教室のドアを開けると子どもたちは「あっ外国人だ!」といって、いっせいに私の方へ驚きの目を向けてきます。このプログラムの授業は毎日の授業とは違う雰囲気なのでmみんなが着たいと緊張感にあふれている様子です。
その緊張した雰囲気から開放するために、いつも最初に挨拶指導の活動を行います。ブルガリア語で「今日は、私は○○です。」という言葉を教えた後、教室を回って子どもの一人ひとりと握手したり、頬っぺたにキスをしたりして挨拶を交わします。

少し照れて小さな声で挨拶してくる子ども、にっこりして一瞬だけ目を合わせる子ども、明るい笑顔で挨拶する子どもなど、反応は様々です。
初めのころは、日本にはスキンシップの文化がないから、子どもたちは照れてしまうのではないかと心配していました。しかし、実際にやってみると、握手とキスによってお互いの距離感をぎゅっと縮めることができると感じるようになりました。子どもたちには不慣れな握手とキスでも、このように一人ひとりと握手を交わすことによって、信頼関係が結ばれるからでしょう。挨拶活動のお陰で、やがてみんなが打ち解けて、教室の雰囲気が完全に変わり、子どもたちはその後の授業に積極的に参加してくれるようになります。

教室が一方的に話すのではなくて、質問を投げかけ、コミュニケーションを取りながら楽しく授業を進めるためには、子どもと教師の間に信頼関係を築くことが欠かせないようです。この事実を実感したこと、子どもたちが積極的に参加する授業ができるようになったことは、私自身を成長させた最も貴重な経験だと思います。

私は、日本での留学が終わったら帰国して教職に就き、ブルガリアの学校でも子どもが積極的に参加してくれる授業を続けていきたいと思っています。授業が楽しく進んでいるときの子どもたちの笑顔を見ることが、何よりも貴重な思い出となっているからです。

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母国を知る、そして相手国を知る…これが異文化理解!

母国を知る、そして相手国を知る…これが異文化理解!

日本の子どもたちと交流する中で一番よかったと思うのは、自分の国(セネガル)のことを詳しく知り、自信をもって伝えられるようになったことです。最初は、母国については何でも知っている、どんな質問にも答えられると思っていたが、何回も出講し質問される度に、まだ知らないことがたくさんあると実感するようになりました。そこで、日本の子どもたちの期待に応えるためにセネガルの様々なことを調べたり、私よりも詳しい親や先輩にいろいろ聞いたりして知識を身に付けるようにしました。

『留学生が先生!』のプログラムに関わるようになってから3年目に入ろうとしてますが、今では、最初の頃よりも知識レベルがだいぶ上がったと言えます。これは協会からいつも得ているアドバイスと、子どもたちあら思いがけないいろいろな質問をしてもらったお陰です。

このプログラムを通じて、日本の子どもたちはセネガルのことを少しずつでも理解してくれるようになりました。しかも最近は私が講義をするだけではなく、子どもたちが調べたことを発表し、それを私が聞かせてもらうという機会が増え、私は何回も日本の文化の紹介を聞くことができました。子どもたちは日本の四季とそれに関する行事、ゲーム、祭り、衣装、日本とセネガルの比較などを紹介してくれました。日本の文化について私の知らないこともあり、私自身の勉強にもなっています。

一つの例として、私は日本に来てから5年になりますが、「剣玉」という遊技を一度も体験したことがなかったのです。それをある学校で、子どもたちの紹介に合わせて一緒に体験することができました。やはり知る、見るだけではなくて直接、体験してみることの重要性を実感することができました。

これからも、このプログラムでのチャンスを生かしてお互いに交流し、日本とセネガルについていっそう、理解を深めていきたいと思っています。

 

 

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